実父母の戦争体験を聞きに実家に行ってきました。

次女(中2)の夏休みの宿題のために、日帰りで私の実家に行ってきました。本日は、その紹介です。

実家は東京・北多摩地方

私の住んでいる藤沢からは車で約70km。混んでいなけば2時間弱で行けます。お盆中の日曜日とあって普段使っている首都高速道路ではなくて、一般道の環状八号線を使って行きました。圏央道ができたためか、それともお盆中で都心が空いていたせいかは分かりませんが2時間ちょっとで着きました。

ラジオからは、東名高速道路が大和トンネルを先頭に27kmの渋滞と言っていましたので、まだ幹線道路の方が混んでいる時間でした。

きっかけは

夏休みの宿題の中に『戦争を体験した高齢者から当時のようすを聞いてまとめる』というのがありました。次女と妻がどうしようと言っているのが聞こえて、『だったら、じいちゃんとばあちゃんに聞いてみたら。二人とも子供だったけれど戦争を体験しているよ』とコメントしたのがきっかけでした

ばあちゃんのお話

終戦の1年前に、当時小学校5年生だったばあちゃんは長野県望月町の親戚の家に疎開をしていまいた。学童疎開ではなくて、単身引き取られる形で疎開したため、現地の小学校に地元の子供たちとともに通ったそうです。疎開には2つのタイプがあって、学校単位で疎開するタイプと、個々人で疎開するタイプがあったことを初めて知りました。

疎開して1年後、東京大空襲(5月25日の方)で、豊島区に住んでいた祖父、伯母3名が焼け出されて長野県の親戚の家で合流したそうです。空襲の日は、炎の中を逃げまどい、最後にたどり着いた家の中で『もしこのままここが焼けてしまったら、もう最後だね』と会話していたそうです。直後に風向きが変わり、奇跡的に助かったとか。子供の頃にやさしくしてくれていた伯母の口からは直接聞いたことがなかったので、ちょっとショックでした。

ばあちゃん本人いわく『空襲警報はなっていたけど飛行機が来たことはなくて、戦争体験と言ってもねぇ』と言っていましたが、私は『親元を離れて疎開するだけでも戦争体験じゃないの?』と思わず言ったぐらいです。

終戦玉音放送はきいたの?』と尋ねたところ、『ああ、あれね。当時は子供だったから何を言っているのかわからなかった』とのこと。前日までに大切な放送があるから必ず聞くようにとの連絡があり、町中の人が疎開先(旅館を営んでいました)に集まってきたそうです。放送がはじまってしばらくたつと、周りの大人たちが『負けた』と叫び、泣き出したそうです。それで、ばあちゃんも大変なことになったと気付いたそうです。

実母の話は子供の頃に何度か聞いていたはずですが、あらためて聞くとすごい時代を生きてきたのだなぁと思わされました。次女自体は、???となっている部分も多かったようです。

じいちゃんのお話

岩手県宮古市に住んでいたじいちゃんは、母よりも幼く、あまり記憶がないそうです。それでも話してくれたのは、普段は本家の山にあった防空壕にいて、食事の時間だけ家に帰ったこと。防空壕への道のりで戦闘機の機銃掃射にあって、慌てて道端に倒れこんだことです。映画のワンシーンのように自分の横を弾丸が砂煙をあげながら一直線で進んでいったそうです。『あ~、うちの近所には機銃掃射の弾丸のあとがいっぱいあったよ』と当たり前のように言われたとき、私自身ビックリです。次女は、これまた『え??』となっていました。

亡くなった伯父は兵士でした

私の弟たちも合流して夕食を食べていたとき、『今日は次女の宿題のために来た』話をしたところ、すぐ下の弟が『だったら田無の伯父さんでしょう』と言ってきました。『え?』となったのですが、亡くなった伯父は兵士として出兵し、戦場では兵士としての役目を果たしたそうです。二人の弟が声をそろえて言っていましたので、私自身も聞いていたはずでしたが、まったく記憶にありませんでした。ばあちゃん曰く『そのときの話をすること自体、伯父は嫌がっていた』そうです。

身近だった戦争

こどもの頃に聞いていたはずの話ですが、実は今日聞くまで思い出せずにいました。50年生きて、今一度、映画やドラマではない戦争がすぐそばにあったことを、改めて感じました。

とはいっても当人たちは

今回は私と妻、次女の3人で行ったのですが、次女がじいちゃんばあちゃんたちと会うのが1年半ぶりとのこと。宿題とあって少しは体験談を話してくれたのですが、あとはもう次女に質問攻め。『学校はどうなのか?』『普段は何をやっているのか?』『お昼に作ったお蕎麦は好きか?』もう、子供のように大はしゃぎです。孫はそんなにかわいいのか?と思いつつも、あえて口を挟まないようにしていました。

あ、私自身も甥と久しぶりにあったので、『大学はどう?』やら『学食はうまいのか?』と質問攻めにしていました。じいちゃんばあちゃんと変わらなかったりして。

まとめ

本日は日帰りで私の実家に帰った話と、実父母の戦争経験談を紹介しました。次女がどのようにまとめるのかは、来月学校が始まるまで分かりません。

じいちゃんとばあちゃんが孫娘に会えて、とても嬉しそうだったので・・・、まぁいいかぁでした。

おしまい