本日は、地元の図書館で借りた森 雅之さんの『追伸 二人の手紙物語』をご紹介します。
この本は、漫画です。
1988年に「まんがオリジナルライフ」で連載されていたものでした。
図書館の大人向け漫画コーナーで物色していたところ、『今まで読んだことのない雰囲気』の漫画を見つけました。
それは何かと言いますと、漫画にしては文章が多いのです。
ストーリーは、北海道に住む山田さんと東京に住む小林さんが偶然知り合い、その後の遠距離恋愛を綴ったものでした。
スマホや携帯のない時代、お互いの気持ちが手紙に綴られています。
作中、電話でやり取りするようすも描かれていましたが、それでも必ず手紙だったのです。
手紙の内容がそのまま書かれていたので、文字が多いわけです。
でも、その手紙。
必ず『追伸』が付いていました。
手紙の本文は、お作法に則った文章です。
でも、追伸になると想いがダイレクトに書かれています。
あ〜、これ、すごく分かります。
どんなに想いが強くても、伝える手段によっては、そのお作法から外れることはできません。でも、手紙だったら追伸が使える!!です。
全13話なので、紆余曲折が盛り込まれているわけではありません。それでも、各話では当時の時事?であるクリスマス、バレンタインデー、ホワイトデーの話題がでてきます。
お互いのことを想いながら、一人前になるために頑張っている、その必死さが伝わってきます。
長いお話ではなかったので、一気に読みました。遠距離恋愛って、大変なんだなぁと思いながら・・・です。
ところが、最終話はチョット雰囲気が異なりました。
???となりながら読み進めました。
そして最後のページ(それも最後のコマ)を見たときに涙が溢れてきました。
もう、号泣です。
そのコマ自体、ありふれた?情景なのですが、そこに至るまでのストーリーを知っていると、この『ありふれた、何気ない日常の1コマ』が、なんと素晴らしく感じられるものか・・・と。
漫画なので、好き嫌いがあるとは思いますが、とってもおススメです。
おしまい