三回忌

来月、実母の三回忌と納骨式を行います。

2020年7月4日に実母か永眠しました。普通(?)の家庭であれば、お墓に入れる納骨式をとっくに終えて安眠しているはずでした。

でも、私の実家にお墓はありません。

実家は自営業で、実父が社長で実母が専業従業員として頑張ってきました。社会的な常識からすると、ある意味地球環境に影響を及ぼす業種として、いづれはなくなる仕事です。それでも実父は実直に自分の仕事をまっとうしてきました。

三回忌を迎えにあたって、実父はそれまでお世話になった葬儀屋に連絡を入れました。三回忌を行いたいけれど、お願いできますか?と。でも、そのときに帰ってきた言葉は「え?、まだお墓に入れていないのですか。(しょうがないなぁ)できることはしますね」だったそうです。

お墓に入れる時期が遅ければ遅いほど、世間様には好ましくない印象を与えることは、私も十分承知しています。

でもですね。

お骨が家にある間は、食事のたびに自分の食事を分けて与える、毎日お花を換えている実父を見てきた私としては、世間様の常識にとらわれる必要はないと伝えてきました。

それでも実父の懐事情にかなったお墓が見つかったことで、来月は納骨式を兼ねた法事にすることになったのです。

まん延防止法を避けながら月一回は実父の家に通っていた私としては、ちょっとだけ心配です。お墓をつくるまではと思っていた実父の心の張りがなくなってしまうのではと。

それでも実父が会社をたたむことを決意し、お墓をつくる契約書にサインをしたので、私は同意者としてハンコを押しました。

今の判断が正しいのか、のちのちに影響を及ぼすことがないのかといった職業的な判断は一切なしです。実父が実母に抱いていた感情を優先させたい・・・、ただ、それだけです。

うまくすれば、新型コロナの呪縛から逃れられるのかなぁ・・・というところまできているのかと想えています。

あと、もう少しですよね。

おしまい